六曜とは?大安・友引・先勝・先負・仏滅・赤口の意味と日常生活や冠婚葬祭に役立つ六曜カレンダー

六曜は、結婚式や引っ越し、契約ごとなど人生の節目で意識されることが多い暦です。
「大安は縁起がいい」「仏滅は縁起が良くない」などとよく言われますが、実際にどこまで気にするべきなのでしょうか?
この記事では、六曜の意味や由来から、やるとよいこと・やってはいけないこと、六曜を柔軟に取り入れるコツまで詳しくご紹介します。
また、一目でわかる2025年の六曜カレンダーを記載しています。
日常生活や、冠婚葬祭などの行事に活用して頂けると幸いです。
六曜とは何か?
六曜は、「ろくよう」または「りくよう」と読み、カレンダーや手帳に記載されている「大安」「仏滅」「友引」などのことで、1日ごとの運勢を示す暦の一種です。
六曜のもとになったのは、中国の占いで、特定の時刻や日取りを選ぶための方法「六壬時課(りくじんじか)」です。
日本には鎌倉時代末期から室町時代初期ころ伝わり日本独自でアレンジされ、江戸時代には日常で用いられるようになったと言われています。
現在ではカレンダーにも記載され、日取りを決める際の目安として活用されています。
六曜には、「大安」「友引」「先勝」「先負」「仏滅」「赤口」の6種類があり、それぞれ吉凶の意味があります。
特に結婚式やお葬式、引っ越しなどの日程を決める際に六曜を気にする人が多く、「縁起の良い日を選びたい」「避けた方がいい日を知りたい」という考えから活用されています。
ただし、六曜は科学的な根拠があるものではないため、あくまで縁起を担ぐための指標のひとつです。
気にしすぎず、六曜を上手に活用することが大切です。
大安(たいあん)

大安は六曜の中でも「特に縁起がいい」とされ、昔から吉日として広く知られています。
大安(たいあん)は、「大いに安し」という意味を持ち、六曜の中で最も縁起が良い日です。
何をするにも良いとされることから、結婚式や契約ごと、引っ越しなど、大切な場面で選ばれることが多いです。
もともとは「泰安(たいあん)」と呼ばれていたとも言われ、「物事が順調に進む」「安心して過ごせる」という意味を持っています。
この考えが広まり、江戸時代には「何をするにも吉の日」として親しまれるようになりました。
昔から「迷ったら大安」と言われるほど、安心して選べる吉日として定着しています。
縁起の良さが倍増?大安と一粒万倍日が重なる日
大安と一粒万倍日が重なると、さらに縁起が良い日とされています。
一粒万倍日は「一粒の籾(もみ)が万倍にも実る」という意味があり、新しいことを始めるのにぴったりの日です。
この二つが重なる日は、結婚や開業、契約ごとに適していると考えられ、縁起を大切にする人に人気です。
ただし、一粒万倍日は良いことだけでなく悪いことも広がると言われているため、お金を借りたり無駄遣いするなど、お金に関する行動は慎重にした方が良いとされています。
大安にやるとよいこと
大安は「何をするにも良い日」と言われ、新しいことを始めたり、大切な決断をしたりするのに適しています。
そのため、結婚式や入籍、引っ越し、開業、契約ごとなど、人生の節目で選ばれることが多い日です。
大安にやってはいけないこと
基本的に「大安にやってはいけないこと」はありませんが、ほかの暦注(れきちゅう)と重なる場合は注意が必要です。
先述した通り、一粒万倍日と重なると良いことも悪いことも増えるとされるため、借金や無駄遣いは控えたほうが良いでしょう。
また、不成就日と重なる日は、新しいことを始めると願いが叶いにくいとされるため、入籍や開業などは避けるのが無難です。
友引(ともびき・ゆういん)

友引は、「ともびき」や「ゆういん」と読み、勝負ごとやお祝いごとに良いとされる日です。
大安に次ぐ吉日として知られていますが、避けたほうが良い時間もあります。
もともとは「共引(ともびき)」と書かれ、勝負ごとが引き分けになる日と考えられていました。
江戸時代以降は「友を引く」という意味が広まり、お祝いごとに良い日として選ばれるようになりました。
一方で、「友を道連れにする」という考え方も生まれ、葬儀には適さない日と言われています。
そのため、現在でも一部の地域では火葬場が休みになる習慣が残っています。
友引にやるとよいこと
友引は、お祝いごとや新しいことを始めるのに適した日とされています。
特に結婚式は「夫婦の幸せが周囲にも広がる」と考えられ、人気の日取りです。
引っ越しや開業など、新たなスタートを切る際にも選ばれることが多くなっています。
友引にやってはいけないことは「朝晩は吉、昼は凶」とされているため、正午前後(11時~13時)を避けるのが望ましいです。
友引にやってはいけないこと
一方で、「勝負ごとは引き分けになる」とされることから、ギャンブルなどでは気にする人もいます。
また、「友を道連れにする」という意味があるため、葬儀を避ける風習があり、地域によっては友引の日は火葬場が休業となっています。
最近では六曜を気にしない人も増えており、友引に葬儀を行うケースもあります。
先勝(せんしょう/せんかち)

先勝は、「せんしょう」や「せんかち」と読み、「先んずれば勝つ」という考え方がもとになっています。
そのことから先勝は、素早い決断や行動が吉とされ、特に午前中の活動が良いといわれています。
もともとは「速喜(そっき)」と呼ばれ、急ぐことが良いと考えられていました。
日本に六曜が伝わった後、先勝は「午前中は吉、午後は凶」と解釈されるようになりました。
これは、物事を早めに進めたほうが良いという考え方から生まれたものです。
そのため、先勝の日は大事なことを午前中(14時まで)に終わらせる、またはスタートさせるのが良いでしょう。
先勝にやるとよいこと
先勝の日は、何事も早めに行動するのがポイント。
重要な決断や契約、商談などは午前中に済ませるのが吉とされています。
先勝にやってはいけないこと
一方で、午後は慎重に行動したほうが良いと考えられています。
特に重要な決断や交渉は避け、できるだけ午前中に済ませるのが望ましいでしょう。
先負(せんぷ/せんぶ/さきまけ)

先負は、「せんぷ」「せんぶ」「さきまけ」と読み、「急がず、慎重に行動するのが良い」とされる日です。
もともとは「小吉」や「周吉」と漢字で表記され吉日でした。
それが、時代とともに解釈が変わり、現在では「先んずれば即ち負ける」という意味から、積極的な行動を避けるべき凶日と考えられています。
ただし、午前は凶、午後は吉とされており、「午前中は控えめにし、午後から行動すると良い」と言われています。
先負にやるとよいこと
先負は「午後は凶、午後は吉の日」なので、午前中は静かに過ごし、午後から活動を始めるのが良いでしょう。
先負にやってはいけないこと
先負の日は、冷静な判断が大切と言われています。
大事な決断や交渉ごとは午後(12時以降)に行うのが良く、焦って動くのは避けたほうが良いでしょう。
午後に大事な決断や交渉ごとを行う場合、午前中は準備の時間にあてて、静かに過ごすのがポイント。
慌てると流れが悪くなるとも言われているため、落ち着いた行動を意識することが大切です。
仏滅(ぶつめつ)

仏滅は六曜の中で特に縁起が悪い日とされています。
大切な行事を避けることが多い一方で、考え方によっては別の意味を持つこともあります。
仏滅(ぶつめつ)は、「仏も滅するほどの大凶日」という意味を持ち、六曜の中で最も縁起が悪い日とされています。
もともとは「空亡(くうぼう)」と呼ばれ、何事もうまくいかない日と考えられていました。
その後、虚亡→物滅→仏滅と変化し、仏教とは関係がないにもかかわらず「仏が滅する」という意味に解釈されるようになり、縁起の悪い日とされるようになりました。
その影響で、結婚式やお祝いごとを避ける習慣が広まり、現在でも意識されることが多くなっています。
仏滅にやるとよいこと
仏滅は凶日ですが、一方で、「何もない状態をあらわしているので、新しいことを始めるには良い」という考え方もあります。
焦らず準備を進めたり、計画を立てたりする日として過ごすのも良いでしょう。
仏滅にやってはいけないこと
仏滅は、結婚式や開業などのお祝いごとは避けた方が良いと言われています。
特に縁起を気にする人は、仏滅には大きな決断を控えるようにしましょう。
赤口(しゃっこう/せきぐち)

赤口は「しゃっこう」や「せきぐち」と読みます。
特にお祝い事には向かない日とされていますが、昼前後の時間帯は運気が安定すると言われています。
赤口の由来は、中国の「赤舌日(しゃくぜつにち)」がもとになったと考えられています。
赤舌日は災いが起こりやすい日とされ、争いごとや不運を招くと信じられていました。
日本に六曜が伝わると、この考えが赤口へとつながり、火の元や刃物の扱いに注意すべき日とされました。
また、「赤」という字から血を連想し、ケガや事故をイメージさせることから、結婚や出産などのお祝いごとを避ける風習も広まりました。
赤口は、お祝い事には向かない日とされていますが、昼前後の時間帯は運気が安定すると言われています。
赤口にやるとよいこと
赤口の日は、午前11時頃から午後1時頃は運気が落ち着くとされ、この時間帯なら吉と考えられています。
どうしても予定を入れる場合はこの時間帯を選ぶのが良いでしょう。
赤口にやってはいけないこと
赤口の日は、火の元や刃物の扱いに注意が必要とされています。
特に、料理や作業で刃物を使う際は、ケガをしないよう慎重に行うことが大切です。
また、結婚式や入籍、出産祝いを贈るなどのお祝いごとは縁起が悪いと考えられ、避けられることが多い日です。
特に結婚式では、赤から連想される血から、「血を見る=不吉」と解釈され、日取りを気にする人もいるので注意しましょう。
六曜を気にする行事とは?

六曜は日常生活のさまざまな場面で意識されることが多く、特に人生の節目となる行事では重要視されることがあります。
それぞれの行事において、どのように六曜が関係しているのかを見ていきましょう。
結婚式の日取りを決める
結婚式は人生の大きな節目のひとつで、できるだけ縁起の良い日を選びたいと考える人が多いです。
「大安」は六曜の中でも最も吉日とされ、結婚式の予約が集中します。
また、「友を引く」とされる友引も、夫婦の幸せが広がるという意味から、結婚式の日取りとして人気があります。
友引は「朝晩は吉、昼は凶」とされるため、正午前後(11時~13時)を避けるのが良いとされています。
一方「仏滅」は縁起が悪いとされ、避けられる傾向があります。
ただし、最近では「仏滅」の日に料金を割引する式場もあるため、費用を抑えたいカップルに選ばれることが増えています。
お葬式を執り行う日
お葬式では「友引」が特に避けられる日です。
これは、「友を引く」という言葉から、亡くなった人が友を連れて行ってしまうという考えからです。
そのため、友引の日はお休みになる火葬場もあります。
一方で、お通夜には六曜の影響はほとんどなく、家族の都合や葬儀場の空き状況によって決められることが多いです。
引っ越しの日を決める
新しい生活をスタートさせる引っ越しも、六曜を気にする人が多いです。
六曜の中でも最も縁起が良いとされる「大安」は、新生活が順調に進むよう願い、入居日に選ばれることがよくあります。
また、友引も「何事もなく平穏に進む」とされることから、引っ越しの日取りに選ばれています。
一方で、「仏滅」や「赤口」は避けられることが多いですが、引っ越し業者の予約が取りやすくなるため、六曜を気にしない人にとっては都合の良い日程を選びやすいというメリットもあります。
契約・開業の日
新しい事業を始める際の開業日や大きな契約を結ぶ日には、「大安」が特に縁起が良いとされ、商売繁盛を願って選ばれることが多いです。
また、「先勝」は午前中の契約が吉、「先負」は午後の契約が吉とされ、時間帯を考慮しながら選ぶケースもあります。
「仏滅」は避けることが多いですが、最近では六曜を気にしない企業も増えています。
契約の日程はスケジュールの都合を優先して決めることも以前より多いです。
一方で、開業日は縁起を担ぎ、「大安」などの吉日を選ぶ企業も少なくありません。
お見舞いに行く日
お見舞いの日は、特に「仏滅」は縁起が悪いとされ、避けることが多いようです。
普段はお日柄など気にしない人でも、入院中は気持ちがナーバスになりがちです。
「赤口」は、血をイメージさせることもあるため、お見舞いは避けた方が無難かもしれません。
「大安」や「先勝」などの吉日は、お見舞いにも適していると考えられます。
ただし「先勝」は、一日を通して吉日の「大安」と違って凶の時間帯(14時以降)もあるので注意が必要です。
とはいえ、お見舞いは病院の面会時間や相手の都合を優先することも大切です。
相手に無理のないタイミングで、訪れるようにしましょう。
その他の行事
車の購入や旅行の出発、家を建てる地鎮祭などでも六曜を意識する人は多くいます。
「大安」は縁起が良いとされ、日取りに選ばれやすいです。
友引も「良い縁が続く」とされ、地鎮祭や車の購入で選ばれることがあります。
また、七五三やお宮参りでは、「大安」や「友引」が好まれることが多いですが、七五三はもともと11月15日と決まっているため、六曜よりも日程を優先する家庭もあります。
お宮参りも、赤ちゃんや母親の体調を第一に考え、六曜を気にしないことも増えています。
このように最近では六曜を気にせず日程を優先する人も多いですが、特に「仏滅」や「赤口」は縁起を重視する場面では今でも避けられる傾向があります。
六曜を日常生活にうまく取り入れるコツ
六曜をどの程度気にするかは人それぞれです。
伝統を大切にし、吉日を選ぶことで安心感を得る人もいれば、日程の都合やコストを優先する人も増えています。
六曜を意識することで気持ちが落ち着いたり、家族や周囲の人が納得しやすくなったりする場合は、吉日を選ぶのも良いでしょう。
一方で、日程や会場の都合などを考えると、必ずしも六曜にこだわる必要がない場面もあります。
例えば、仏滅は避けられることが多いですが、結婚式場の料金が割安になるなど、メリットを重視して選ぶケースもあります。
また、最近では六曜を気にしない人も多く、仕事や生活のスケジュールに合わせて決めることが一般的になっています。
特にビジネスの契約や引っ越しなどは、実際の準備や状況に合わせたほうがスムーズに進むことが多いため、六曜にこだわりすぎない柔軟な考え方も大切です。
六曜はあくまで参考のひとつ。
縁起を大切にするのか、実際の都合を優先するのか、自分自身や周囲にとって納得できる方法を選んでくださいね。
2025年の六曜カレンダー
4月
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10月
October (神無月)
11月
November (霜月)
12月
December (師走)
まとめ
今回は、六曜についての意味や活用方法、一目でわかる六曜カレンダーをご紹介しました。
大安や仏滅といった六曜の吉凶にこだわりすぎる必要はありませんが、気になる場合は大切な予定を避けたり、逆に意識して良い日を選んだりするのもひとつの考え方です。
大事なのは、自分や周囲の気持ちが前向きになれる日を選ぶこと。
六曜を上手に取り入れながら、納得のいく選択をしてみてくださいね。